今回は、ハーフドームへ挑戦。トレイルヘッド着が午前5時40分くらい。つまり、午前2時起床、2時10分自宅出発。道がすいてたので3時間ほどで到着。身支度をして出発。
持参の水は4リットル。
歩き始めてすぐに汗が噴き出る。こんなに空気が熱を帯びている朝は今まであまり経験がない。しかもハッピーアイルからバーナル滝まで結構な上り坂。貴重な水をどんどん消費。
ただ、西の斜面を登るため、バーナル滝を越え、ネバダ滝の上にたどり着くまでは太陽に晒されずいいペース。ただ、ここで一度呼吸が限界。準備運動もなにもせずいきなり歩き始めたのが良くなかったようだ。ここまで所要時間2時間半。
20分の休憩の後、呼吸が落ち着いてからハーフドームの裏側をただひたすら歩く。1時間ほどしたら、クラウズレストとハーフドームへの分岐点が。
先週クラウズレストへ登った時に、確かにハーフドーム方面から登ってきたツワモノ達がいた。ここを通過してきたようだ。
この分岐点を過ぎると森の中をジグザグに登り続けること1時間。結構きつい。ハーフドームがなかなか近づいてこない。
途中、二人の日本人が上から降りて来て、ちょっと井戸端会議。なんでも、メキシコ国境から歩き始めて、ジョンミュアトレイルをたどって、ここまで来たらしい。ツワモノの上にはツワモノがいるものだ。
程なく歩くとレンジャーがハーフドーム登頂のパーミット(許可書)をチェックしてるポイントへ。そこから先は、許可書なしでは入れません。許可書を見せて通過。
次に姿を見せるのが延々と岩場をジグザグに登っていく細い道。先週のクラウズレスト登頂は、言ってみれば”トレーニング”、ここは”修行”・・というより”苦行”?修行僧になった気分でただひたすら上へ。
4時間、登りに登ってこれはきつい。空気が薄い。呼吸が2度目の限界。休み休み、ようやく登りきったところに写真の様なケーブルゾーン。ケーブルに取り付いているのは10人程度。写真じゃこの怖さをお伝え出来ないのが残念。
手袋をはめ、意を決してスタート。今までは下半身に来ていたが、ここにきて上半身にも負担が。握力があっという間に消耗される。3分の1ほどいくといよいよ傾斜がきつくなる。高所恐怖症の人は絶対無理。背中にしょってる水が異様に重く感じる。とにかく握力勝負。上から降りてくる人がいなかったので20分程で登頂。
景色は良いし、とにかくここまで来れてよかったとホッとする。ただ、景色的には、先週登ったクラウズレストも決して負けてない。個人的には、クラウズレストからの景色の方が好き。
当たり前ですが、ハーフドームに登るとハーフドームは景色の中に入りません。ただ、ネームバリューを考えるとやっぱり”ハーフドーム”に登ったと言った方が、ほーすごいね!となりますね。
ハーフドーム登頂で疲れ果てた末、昼寝をしていると自分のいびきで目が覚めた。(笑)気が付くとクラウズレスト方面に入道雲が。そろそろ降りねばとまた、握力勝負でケーブルを伝って下りる。今度は登りのハイカー達もいるので下りは40分。ケーブル下に着いた時、ゴロゴロと雷様が・・・。ケーブルは避雷針みたいなもんで、それにしがみ付いているわけだから、雷が近いとこの上なく危険。
すぐにケーブルから離れて下山開始。下りは入道雲のおかげで多少涼しく、ペースもアップ。残りの水が乏しかったので非常に助かった。午前中の天気のままだとおそらく水が足りず脱水症状を起こしていた。途中レンジャーにあと何人くらい上にいる?と聞かれておそらく30人くらいと伝えたところ、OK,雷が近いうちはケーブルから離れるように警告しないと!と足早に上がっていった。
僕は順調に下り、午後5時40分到着。往復22.6km12時間。マーセドリバーに下半身どっぷり入ってアイシング。しかし、思いのほか冷たく良い冷却作用が。お陰で次の日も筋肉痛なし。
いつか必ず、息子達を連れて来てやりたい。実は頂上で、子供二人を連れた父親と遭遇。子供たちの年齢を聞くと10歳と12歳。鼻歌交じりでハーフドームを登ってきた。自分の息子たちもそれくらい強くあってほしい。