昨年度、2013年にもっとも記憶に残ったお客様が、このお二人です。

ツアー期間もヨセミテ3泊4日と長かったのもありますが、とにかく元気で仲睦まじく、そして感受性がピカイチに研ぎ澄まされたお二人でした。
旦那様は、過去に大病をされたことが何度かあり、その都度闘病し、見事カムバックされてきたという方でした。山歩きもリハビリの一環で始められたとのことでした。

お二人とともに5日間ほど過ごさせて頂きましたが、お二人のやり取りを見ていると、昔ながらの亭主関白のような旦那様かと思いきや、景色が良く見える車の助手席には、必ず遠慮する奥様を座らせたり、奥様は奥様でとにかく社交的な方で、話し上手、聞き上手な方でした。
仕事のスタイル上、日本の年配の方をよくお連れいたしますが、日本からいらっしゃる年配の方たちは総じて、気力は若い方たちより充実していらっしゃると強く感じます。
このお二人は、とにかく少々のことでは動じない、小さいことは気にしない、弱音を吐かない、今目の前にあることを存分に楽しむ、もちろん、これまでには、人には言えない苦労を積み重ねていらっしゃったんだと思いますが、それゆえ、人生の楽しみ方を知り尽くしているお二人でした。
自分と、自分と結婚してくれた奥さんとこんな風に年を重ねていければなあと感じさせてくれるお二人でした。
さて、今回のツアーでは、旦那様の体調上、ヨセミテのハーフドーム登頂はどうしても断念せざると得ませんでしたが、それでも3日間ヨセミテ内を歩き回りました。
夕刻のグレーシャーポイント、センチネルドーム、普段のツアーでは歩かないポホノトレイル、タフトポイント。お二人のたっての希望でジョンミュアトレイルも歩き、タイオガロード沿いのオルムステッドポイント。テナヤレイクも大変水が澄んでおりました。

お二人は、見るもの見るものすべてに感動されておりました。お世辞や社交辞令ではなく、とにかく純粋に感動されておりました。





美しいものを美しいと感じる心を持つというのは、簡単そうで、実は大変難しいと思います。そんなことを偉そうに言っている自分もまだまだ感性が鈍いと痛感する毎日です。お客様に学ぶ毎日です。
このお二人にお会いできた縁に感謝です。